猫の熱中症(熱射病、日射病)
猫の熱中症(熱射病、日射病)は、真夏の暑い日に閉め切った狭い場所に閉じこめられることなどが原因で発生します。おもに急激な体温の上昇や呼吸困難、よだれなどの症状が現れます。犬とくらべれば発症の機会はまれですが、ひどい場合は命に関わることもあるため知っておきたい病気です。
2008年 08月 08日
猫の熱中症の【症状】 急激に体温が上がり、舌を出してハァハァと息苦しそうにしていれば・・・
熱中症の猫には、次のような症状が見られます。
- (1)熱中症の症状
口を開けて舌を出し、ハァハァとあえぐように呼吸をしたり、よだれが大量に出ます。また、急激な体温の上昇(40℃以上)のほか、嘔吐や下痢をすることがあります。 - (2)熱中症がさらに進行した場合
やがてショック状態に陥り、命に関わることがあります。
猫の熱中症の【原因】 事故で風通しの悪い場所に閉じこめられるなど
熱中症は、体温が急激に高くなり、正常な体温を保てなくなることで発症します。本来、猫は暖かいところを好む動物ですが、汗腺が人間にくらべると少なく、発汗によって体温を調節することができません。そのため体温が急激に上昇すると、それを下げることが難しくなります。次のようなケースが、熱中症を引き起こす主な原因となります。
- 事故で閉め切った暑い場所に閉じこめられる
夏の蒸し暑い日に、風通しが悪く、エアコンの効いていない部屋やケージの中などに閉じ込められた際に、熱中症を発症することがあります。とくに長時間、涼しい場所に移動できず、水も飲めないような場合はさらに危険です。 - 蒸し暑い日に車内で留守番させる
エアコンをつけていない車内での留守番も、熱中症の原因となります。日差しの強い駐車場で、エアコンをつけずに停車する車内は、熱がこもり温度が急上昇します。そのような車内では、短時間でも熱中症になってしまうことがあります。また、エアコンの代わりに窓を少し開けたからといっても、油断はできません。換気が十分ではないうえ、不慣れな車内での留守番に猫が緊張すれば、体温が急上昇することがあります。 - 狭いキャリーケースでの移動時
夏の蒸し暑い日に、狭いキャリーケースに入れたまま移動する場合も、しばしば熱中症の原因となります。狭く蒸し暑いキャリーケースのなかでストレスを感じたり、不慣れな場所への移動に猫が緊張すれば、体温が急上昇することがあります。
熱中症になりやすい猫の【傾向】 短頭種猫や太り気味の猫などが発症しやすい
次のような猫が、とくに熱中症になりやすい傾向があります。
- 短頭種の猫
ペルシャなどの鼻のつまった短頭種の猫は、体の構造上、生まれつき呼吸がしづらく暑さに弱いため、熱中症になりやすい傾向があります。 - 太っている猫
肥満気味の猫は、皮下脂肪が断熱材となって、体に熱がこもりやすくなります。そのうえ、首まわりの脂肪によって気管が圧迫されて呼吸機能が低下し、呼吸による体温調節が難しいため、熱中症になりやすい傾向があります。 - 子猫や老猫
子猫や老猫は体温調節が上手くできないため、暑さに弱く、熱中症になりやすい傾向があります。
猫の熱中症の【応急処置】 まずは冷水をかけて体を冷やすこと。体温が下がらない場合は病院へ
猫に熱中症の症状が見られる場合は、とにかく体を冷やすことが肝心です。風通しのよい涼しい場所に猫を移動させ、冷たい水で濡らしたタオルで全身を包む、霧吹きで水を噴きかける、氷枕を首の後ろにあてがうなどして、急いで体温を下げます。また呼吸を楽にするために、口を上下に広げてガーゼやタオルでよだれや泡を吸い取ることなども有効です。
それでも体温が下がらない場合や、ぐったりとして意識がないような場合は、急いで病院へ連れて行き、獣医師の診断と治療を受けてください。病院へ連れて行く際には、濡れたタオルを猫にあてるなどして、猫の体を冷やしながら向かうようにしましょう。
猫の熱中症の【予防方法】 室内の風通しや室温に気をつけ、ドアを閉め切らないようにすること
熱中症を予防するためには、次のようなことに注意しましょう。
- 家の中で留守番させる場合
室内の風通しに気をつけること。防犯上の問題がなければ、高窓を開けておいたり、換気扇や扇風機をつけて風の流れをつくるのも効果的です。できれば、部屋のドアを閉めきらずに開けておくこと。猫は自由に移動して自分で涼しい場所を見つけられます。また、カーテンを閉めて、直射日光を避けることも大切です。猫が嫌がらなければ、あまりに暑い日はエアコンを利用するのも良いでしょう。さらに、クールマットなどを部屋に置いておくと安心です。 - 猫と一緒に出かける場合
夏の暑い時期に猫と車で出かける場合は、直射日光にあてないよう注意し、車内の換気を十分にして、温度が上昇しないように心がけましょう。また、なるべく車内にひとりで留守番させないようにしてあげてください。キャリーケースに入れて移動する場合は、ケースの置き場所にも気を配り、直射日光などを避けるようにしてください。
猫の場合は、犬のように飼い主と外出することが少ないため、熱中症になるケースはまれです。しかし、長時間の移動など慣れない環境に置かれた場合に、ストレスや緊張などが原因で発症することがあります。猫と一緒に外出する場合は、猫の健康や換気に気を配るようにしましょう。
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