猫の病気事典

猫の慢性腎不全

慢性腎不全は、腎臓の組織が少しずつ破壊され、機能不全に陥る腎臓の病気です。6歳以上の猫に多く、猫の死因のなかでもっとも多い病気です。最近、水をたくさん飲むようになって、おしっこの量が増えた...そんなときは慢性腎不全を疑うようにしましょう。

2007年 12月 17日

主な症状 脱水を起こす 吐く 貧血を起こす 水をたくさん飲む おしっこの量が増える 食欲が落ちる 体重が落ちる

猫の慢性腎不全の【症状】 多飲多尿や食欲低下など。尿毒症に陥れば急激に症状が悪化する

慢性腎不全は、少しずつ進行するため、目立った症状が現れるのは腎臓全体の4分の3ほどの機能が失われてからとなります。そのため飼い主が慢性腎不全に気づいたときには、すでに症状が悪化しているケースが少なくありません。慢性腎不全の主な症状としては、多飲多尿(水をたくさん飲み、おしっこの量が増える)があります。また、食欲の低下や激しい嘔吐によって体重が落ちてしまうほか、貧血や脱水状態になることもあります。さらに症状が悪化して尿毒症に陥ると、全身の臓器にさまざまな障害を引き起こし、ついには死に至ります。また、慢性腎不全の症状が突然悪化して、急性腎不全に陥るケースもあります。

猫の慢性腎不全の【原因】 ウイルス・細菌感染などさまざま

慢性腎不全を引き起こす原因と考えられるものは、たくさんあります。例えば、猫下部尿路疾患:FLUTD(猫泌尿器症候群:FUS、尿石症)腎炎(糸球体腎炎)を発症していたり、猫エイズ(猫免疫不全ウイルス感染症)猫白血病ウイルス(FeLV)感染症猫伝染性腹膜炎(FIP)などのウイルス感染によって、腎臓が少しずつ痛んで破壊が進めば、機能が低下して、やがて腎不全に陥ると考えられています。また、老化によって機能が低下するため、老齢の猫のほとんどが腎不全になります。

猫の慢性腎不全の【治療方法】 できるだけ早く治療を開始して、腎機能低下を抑える

慢性腎不全は、一度発症すれば治ることはありません。そのため、症状に合わせた食事療法や内科療法で一時的な緩和治療をおこないます。食事療法は腎臓への負担を減らすため、低タンパク、低ナトリウムの療法食に切り替えて猫がいつでも水分を十分に取れるようにします。内科療法では、慢性腎不全による高血圧を抑える薬や、腎臓の負担となるタンパク質などの物質を排出する吸着剤を使用することもあります。また、症状がひどい場合には皮下輸液によって治療をおこないます。

猫の慢性腎不全の【予防方法】 適正な食事・飼育環境の整備と原因となる病気の予防を

慢性腎不全は、ほかの病気から引き起こされることがあるため、定期的なワクチンの接種や室内飼育の徹底、飼育環境などを整え、原因となる病気をしっかりと予防することが大切です。また、タンパク質やナトリウムがたくさん含まれている食事を与え続けないよう栄養バランスの良い食事管理が大切になります。

「猫の慢性腎不全」のポイント

慢性腎不全ははっきりと症状が現れにくいため、6歳前後から年に一度、定期検診(尿検査と血液検査)を行うと良いでしょう。

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