Petwell 猫の病気事典
ねこのいかくちょう・いねんてん

猫の胃拡張・胃捻転

胃拡張・胃捻転は、胃がガスや食べ物で膨れあがったところに(胃拡張)、ねじれ(捻転)を起こした状態です。これを放置しておくと、胃拡張がさらにひどくなり、腹部の臓器の血行を悪くして全身に悪影響をおよぼします。猫の場合、発症する確率は犬ほど高くはないですが、まれに見られることがあります。発見したらすぐに治療を行わないと、命に関わる危険があります。

主な症状 お腹が膨れる よだれが多い ショック状態を起こす 元気がない・疲れやすい 息が荒い(呼吸が苦しそう) 
命の危険 高い】 放っておくと、命に関わる恐れがあります

【症状】吐きたいのに吐けず、大量のよだれをたらす

胃拡張・胃捻転を起こすと、吐こうとしているのに何も吐けず、よだれを大量にたらすようになります。また、元気がなくなってくるとともに次第にお腹がふくれてきて、呼吸が苦しそうになり、沈うつ状態となってきます。胃のねじれや拡張が進行すると、脾臓もねじれたり、大静脈や門脈が圧迫されて胃や心臓に血液が行き渡らず、胃の壊死や心筋虚血を起こし、ショック状態に陥ります。このため治療が遅れると、死に至ることが多くあります。

【原因】横隔膜ヘルニアや胃の病気、食後すぐの運動が関与している可能性

胃拡張・胃捻転を発症する明らかな原因は不明ですが、お腹の手術を行った後や、事故などによる横隔膜ヘルニアから胃の位置がずれて起こったり、胃炎などの胃の病気が原因となることもあります。また、食後すぐの運動も原因のひとつと考えられています。

【治療】胃内のガス排出などの処置後、外科手術で胃の整復と固定

胃拡張・胃捻転の治療は、血管を確保し、点滴などでショック症状の改善や全身状態の安定化を行うとともに、鼻から胃にカテーテルを挿入したり、胃に注射針を刺したりして胃内のガスを排出させる処置を行います。その後は早急に胃の整復や固定などの外科手術を行います。発見が遅れると治療が難しくなり、命に関わる可能性が高くなります。横隔膜ヘルニアに併発する場合には、この外科手術も行います。

【予防】疑わしい症状が見られたらすぐに動物病院へ

胃拡張・胃捻転は原因がはっきりしていないことが多いうえ、急激に症状が現れるため、予防が大変難しい病気です。そのため早期発見・早期治療が大切となります。食後の運動をした後や、ほかの胃の病気を抱えている場合に、胃拡張・胃捻転が疑われるような症状が見られたときは、すぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。また、事故などによって起こる横隔膜ヘルニアもこの病気の原因となるので、室内飼いに徹して猫を外に出さないように心がけましょう。

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