Petwell 犬の病気事典
いぬののうしゅよう

犬の脳腫瘍

脳腫瘍は、中年齢~高年齢の犬で多く見られます。発症しても特に目立った症状が見られないこともありますが、腫瘍ができた部位によっては、てんかん様発作や斜頸(しゃけい:頭と首が傾いてしまうこと)、旋回運動、運動失調などが起こることもあります。

主な症状 てんかん発作を起こす 意識がなくなる 歩き方がおかしい 痙攣(けいれん)を起こす 脳に障害が生じる 
命の危険 高い】 放っておくと、命に関わる恐れがあります

【症状】歩行時のふらつきや、痙攣、神経麻痺など

脳腫瘍の症状は、腫瘍が良性か悪性かに関わらず、脳のどの部位に腫瘍ができているかによって異なります。発症しても何も症状が見られないこともあれば、てんかん様発作のみが見られたり、斜頸や旋回運動、運動失調、眠振(がんしん:眼球が揺れ動くこと)といった症状や顔面マヒなどが見られることもあります。また、異常な行動を取るようになったり、性格が変化したり、いつも眠ってばかりいたりと、認知症に間違われるような症状が認められることもあります。

【原因】原因は様々。ほかの部位にできた腫瘍が脳に移転することも

脳の細胞が腫瘍化してできる「原発性脳腫瘍」と、体のほかの部位にできた悪性黒色腫メラノーマ)や悪性リンパ腫(リンパ肉腫)、血管肉腫や乳腺がんなどが、脳に転移して、あるいは鼻や耳、頭蓋の骨など、脳に近い部位にできた腫瘍が脳に浸潤(しんじゅん:しみ込むように別の部位にがんが広がること)してできる「続発性脳腫瘍」があります。

【治療】薬剤投与の化学療法や外科的手術、放射線療法などを組み合わせる

脳腫瘍の治療では、腫瘍の部位や種類によって化学療法や外科的手術、放射線療法などが単独で、あるいは、いくつかを組み合わせて行われます。また、脳腫瘍にともなう炎症や浮腫(ふしゅ:痛みのないむくみのこと)を抑えたり、てんかん様発作をコントロールするため、抗炎症薬などによる内科的治療を行うこともあります。

【予防】早期発見と早期治療が大切

脳腫瘍は予防が難しい病気です。そのため、早期発見と早期治療が何よりも大切です。疑わしい症状が見られる際は、動物病院で検査を受けるようにしましょう。

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