Petwell 犬の病気事典
いぬのときそぷらずましょう

犬のトキソプラズマ症

トキソプラズマ症は、トキソプラズマという原虫の寄生によって起こる感染症です。トキソプラズマ症は、猫に起こる感染症という印象の強い病気ですが、人も含めて他の動物(哺乳類・鳥類)にも感染する人獣共通感染症(ズーノーシス、人畜共通感染症よも呼ぶ)です。トキソプラズマのオーシスト(虫卵のようなもの)を口から摂取したり、すでにトキソプラズマに感染している小動物を補食したりすることによって感染します。

主な症状 下痢をする 息が荒い(呼吸が苦しそう) 熱がある 痙攣(けいれん)を起こす 脳に障害が生じる 
命の危険 【低い】 命に関わる恐れは低いですが、注意が必要です

【症状】基本的には無症状。まれに発熱など

犬がトキソプラズマに感染しても、基本的には無症状です。まれに一時的な発熱や筋肉痛、妊娠中は流産や死産を起こすことがあります。子犬や免疫抑制剤の投薬などにより免疫力が低下している犬の場合には肺炎や肝炎、脳炎などの症状が引き起こされることがあります。

【原因】トキソプラズマという原虫の感染が原因

トキソプラズマ症は、トキソプラズマという原虫の寄生によって起こる感染症です。トキソプラズマは、そのオーシスト(虫卵のようなもの)を口から摂取したときに感染します。感染経路としては、トキソプラズマに感染している動物の生肉(特に豚肉や鶏肉)を食べたり、すでに感染している猫のフン便に鼻を近づけてなめたり、猫の便に触れた足をなめたりしたときに感染します(経口感染)。トキソプラズマは加熱すれば死滅しますが、生焼け・生煮えの肉を食べた場合や、生肉を調理したまな板や包丁を使って刻んだキャベツなどを、そのまま食べたときに感染することがあります。
なお、犬はトキソプラズマの中間宿主であるため、猫のように小腸に寄生してオーシストを排泄することはありません。

【治療】抗生剤を投与し、同時に発熱などの症状を対症療法で抑える

トキソプラズマ症は、抗生剤を投与して治療を行います。それと同時に、発熱などの症状がある場合は、それらの症状を抑える対症療法を行います。

【予防】感染した猫の便などの感染源に触れさせない

トキソプラズマ症の予防として、感染した猫の便に触れさせない、犬に生肉を与えない、など、感染源と接触させないようにすることが重要です。

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