犬の病気事典

犬の緑内障

緑内障は、眼圧(眼球の内部の圧力)が高くなることによって視覚障害を起こす病気です。おもに瞳孔の散大(瞳孔が開いたままの状態のこと)、眼の充血、眼球が以前よりも大きい、といった症状が見られます。この他、眼の痛みによって頭を触られることを嫌がったり、目が見えにくい様子を見せたりすることがあり、ときに失明することもあります。

更新日:2010年 02月 10日

主な症状 頭を触られるのを嫌がる ぼんやりすることが多い 吐く(嘔吐) 目が白く濁る 視力が低下する(目が見えづらい) 食欲がない

かかりやすい犬種 アメリカン・コッカー・スパニエル チワワ ダックスフンド(ミニチュア・ダックス) ラブラドール・レトリーバー マルチーズ ミニチュア・ピンシャー パグ 柴犬 シーズー コーギー(ウェルシュ・コーギー・ペンブローク)

犬の緑内障の【症状】高眼圧による眼の強い充血、角膜の青灰色の混濁など

緑内障には、急性緑内障と慢性緑内障があります。急性緑内障では、急劇な眼圧の上昇にともなって、眼に強い充血が見られ、瞳孔が開いたままの状態になったり、眼(角膜)が浮腫を起こして青灰色に見えたりします。また、眼の強い痛みによって、まぶたが痙攣したり、涙を流したり、頭を触られることを嫌がったり、といった症状が現れます。また、嘔吐や食欲・元気の低下などが見られることもあります。このような状態では、早急に治療しなければ視覚を失う恐れがあります。
眼圧が高い状態のまま、慢性末期に経過すると、眼球が以前より大きい状態になったり、角膜に裏からひびが入ったように見えたりすることがあります。このような段階では、視神経や網膜が大きなダメージを受けて、すでに視覚が低下あるいは喪失している状態となります。
緑内障は、シーズー、マルチーズ、アメリカン・コッカー・スパニエル、ビーグル、柴犬といった犬種に多く見られます。

犬の緑内障の【原因】先天的・後天的な要因で房水の流れが傷害され、眼圧の上昇が起こる

緑内障は、先天的または後天的な要因から、角膜と水晶体の間を流れる房水(ぼうすい)の流れが障害されることが原因で、眼圧の上昇(高眼圧)が起こり、その結果、網膜や視神経が圧迫され視覚障害が引き起こされます。なお、緑内障にはブドウ膜炎といった他の眼の病気など、後天的な要因から起こる続発性緑内障と、他の病気をともなわず、先天的・遺伝的な要因から生じる原発性緑内障があります。

犬の緑内障の【治療】内科的治療や外科的治療で眼圧を下げる

緑内障の治療では、点眼薬や内服薬などによる内科的治療やレーザー治療などの外科的治療で、眼圧のコントロールを行います。すでに視覚が完全に喪失し、目に痛みが伴う場合では、眼球摘出手術が選択されることもあります。

犬の緑内障の【予防】早期発見が大切。眼に異変を感じたらすぐに病院へ

緑内障には、具体的な予防方法がありません。しかし、早期発見することで病気の進行を抑えられる場合があります。したがって原発性緑内障を起こしやすい犬種では、定期的な眼の検査を受けることをお勧めします。また続発性緑内障は、他の眼の病気が要因となりますので、愛犬の眼に異変を感じた場合には、できるだけ早めに動物病院の診察を受けるようにしましょう。

キーワード:
ブックマーク:
おすすめ特集
犬の生活習慣病

室内飼育の増加や獣医学の進歩により、犬をとりまく環境が一変するなかで、肥満や心臓病、ガン、糖尿病など、私たちと同じような健康問題を抱える犬が増加して... [続きを読む]

引っ越しによるペットのストレス対策

春は引っ越しのシーズン。誰しも新しい環境に慣れるまでには、少なからず時間とストレスがかかりますが、それはペットも同じこと。「どうすれば転居先に早く慣... [続きを読む]

ペットとお引っ越し【後悔しないためのポイント集】

春は引っ越しのシーズン。人間だけでも大変なのに、ペット連れとなると、「どんな準備が必要?」「移動の手段は?」「愛犬・愛猫は新しい環境に慣れてくれる?... [続きを読む]

ペットと暮らす家庭のお掃除大作戦

部屋全体に漂うペット臭、ソファについた抜け毛、おしっこの染みなど、犬や猫と暮らす家庭は「汚れ」「におい」「抜け毛」に悩まされがち。しかも念入りにお掃... [続きを読む]

犬と猫の基礎栄養学【2】

毎日のペットの食事、どのようにされていますか?食事は健康の基本。正しい「栄養学」の知識を学んで、うちの子の健康を守ってあげたいですね。今回は、普段何... [続きを読む]